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昇格します。でもジェフらしさの確立の方が大切です。 [JEF UNITED 市原・千葉]

木山監督の就任発表時、島田社長はコメントで
「アカデミーとの連携をもっと図りたいという考えに賛同してくれた」
という旨を、木山監督を選任した理由のひとつに挙げている。
J2暮らしも3年目を迎え、資金的にもブランド的にも衰弱しているジェフ。
これ以上疲弊せず、かつ起死回生の機をうかがうには
トップとアカデミーの連携は必須だと僕も考える。

トップとアカデミーの連携ってのを具体的にいうと
クラブの哲学を共有することや練習参加などの交流はもちろん
究極的にはアカデミーとトップが同じサッカーをすることでしょう。

アカデミーがトップに倣うのでも、その反対の順序でもいい。
重要なのは、クラブがきちんと理想像を描いて掲げること
そしてそれを絶対に曲げず、保護していくことだと思う。
もっとも、今あるものをできるだけ生かした方が効率的ではある。
近年のジェフはそういうところも下手くそなので、ついでに改善すべきだ。

 


トップとアカデミーが同じサッカースタイルであるメリットは
たとえば、代表クラスの有望新人などを獲得できなくても
トップと同じサッカーを理解した新人を供給できるということがある。
このことは“ジェフらしいサッカー”を確立することに繋がる。

トップとアカデミーで“ジェフらしいサッカー”の共有が深まれば
おのずとジェフにいるタレント=チームスタイルとなる。
“ジェフらしいセンターフォワード”“ジェフらしいサイドバック”など
全てのポジションに“ジェフらしい”資質の選手が揃うことで
自然と一定のスタイルが保たれ、監督交代によるブレを軽減できる。
監督が代わる度に違うチームになるような心配とお別れできる。

さらに選手が移籍によって入れ替わることのリスクも減り
移籍金ビジネスを積極的に行える。
求めるタレント(足りない駒)も明確になるから
補強も的確にでき、強化費の無駄を抑えられうる。

要するに、絶えず変動し続ける理(ことわり)の中にあるクラブチームを
可能な限り安定的に、力を落とさないようにできるということだ。
そうやってタイトルを狙うべき機を待つのが中小クラブの生きる道だろう。
もしも大きな成功を収めることができたら
それを足がかりにして常勝クラブへの成り上がりを目指すことも
このJリーグではまだまだできると思う。

もちろんそんな理想を掲げるクラブは山とあり、実現できるのはわずか一角。
なぜならサッカーは競技、勝負事であり、そこに必ず敗者がいるからだ。
人は負け続ければ自信を失う。それで方針を変えてしまう弱きものなのだ。
それゆえ、クラブの最優先事項が「勝つ」ことじゃないからといって
「勝つ」必要性から目を逸らすわけにはいかないのだ。
また、矛盾するようだが「負けても変えない」辛抱強さもなければ
経験の蓄積ができず、時間を浪費する。まさにジェフの近代史。

 

この「勝つ」と「負けても変えない」のバランスが
クラブを成長させる上でことのほか重要だと感じている。
たとえば黎明期の鹿島アントラーズは
ジーコというカリスマと共にまず「勝ち」、成功体験を得た。
そしてその輝かしい原体験に支えられているから「負けても変えない」。
ゆえに、沈む時期があっても必ず高みへ戻って来れる。

柏レイソルは今まさに「勝った」時だが、その道程にこそ着眼したい。
柏には全国トップレベルの下部組織という成功が先にあった。
これをトップの浮沈にも影響されず「変えない」で維持できたことが
今回の大ブレイクの礎になっていたことは間違いない。
下部組織と似たサッカーを志向する名将を招いたことは仕上げ。
さらに今後も哲学を「変えない」でいられれば
日本のバルセロナにだってなりうるだろう(もちろん失敗を願うよ)。

ジェフはオシム時代に「勝ち」、成功体験を得た。
その後のアマル時代に「負けても変えない」忍耐を持てれば
鹿島の成功例をなぞれたかもしれない(こう言うのはめめしいがね)。
もっとも、当時すでに下部組織も良い状態ではなく
若年代の育成もオシム監督の指導力に依存していたので
仮にアマル監督が続投していても、永く力を維持できたかは分からない。
同時期にGMが変わってしまったこともいろんな意味で影響が大きかった。

 

島田新社長率いる新体制のジェフが
そういった部分の反省の上にクラブを再設計しているのだと考えたい。
オシム監督のような名将に率いられればトップチームの結果はついてくるが
クラブとしてしっかりした礎を持ち、維持する体制がなければ
名将の退陣とともにチームも衰退する(次もまた名将を招くしかない)。

だからアカデミーの充実、トップとの連携が必要なのだ、と。
そこで若年代の指導実績があり、アカデミーとの連携を了承してくれて
かつクラブの志向と近いサッカースタイルを志向する人物を
トップチームの監督へ招く考えに至った、と。
たしかに“必ず”結果を出せるような人選ではないし
世界にはそういう条件を揃えた実績のある名将もいるだろうさ。
でもジェフの現状なりには、こだわりある人選ができたんじゃあないかな。

 

今シーズンからしばらくは、トップとアカデミーの連携を強化し
木山監督と共に“ジェフらしいサッカー”の原型を作るフェイズ。
僕はそれが誇らしいものか否かに争点を置きたいと思う。
ジェフが「勝つ」ためにサポートするのは言わずもがなである。

すっかり長い文章が書けなくなった。というか、長く書くぞと身構えると、アホみたいに長くなってしまう。
これでも短くするためにちょんちょんつまんだのであるよ。


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